※リニューアル前の記事に少し付け足しをして更新しています。
どうもサービスマン渡邉司です。
リニューアル前に更新頻度を減らして手を抜いていたのにアクセス数とか気になるので、Google analyticsで色々見ているのですが
不器用のススメ(リニューアル前)
や
敏感力(再度アップします)
などの僕個人の弱さを出した記事のアクセスが伸びてきていて嬉しいのと同時に(しつこいですが、リニューアル前)
誰しも人に言えないような悩みがあって当然よね。と改めて思うことができておりますありがとうございます。
さて、そんな中でもぶっちぎりアクセスの多かったこの記事
Twitterのフォロワーさんの中にはこの記事を見て良い靴を買った人もいるとかいないとか…。
改めて言わせてください。
現役サービスマンのつぶやき記事別のアクセスランキング第一位
「高い靴を履きなさい」
ありがとうございます。ありがとうございます。
もう何度加筆したかわかりません。と言うか加筆しすぎて何を加筆すれば良いのかわからなくなってきました。笑
それでも加筆します。何故かというと飲食業以外のビジネスパーソンも見ているから。
昨年ブログの更新をしていなかった時もアクセス数などは見ていたのですが、この記事は変わらず検索して見てもらえていたそうです。ありがたや。
自分の専門領域(飲食業やサービス業)以外の人にも見てもらえる嬉しさを感じています。ありがとうございます。
今後はサイト全体もそうですが記事もしっかりと作り込んでいかないといけませんね。
そんな感じで手前味噌ですが、この記事には若干の影響力があるということでお許しください。
あと拡散してください。笑
どうぞよろしくお願いいたします。
さて本題にいきましょう!
皆さん高い靴を履いてますか?
突然ですが、皆さんは高い靴を履いていますか?
高いと言ってもそれぞれなので、普段履く靴を基準として金額が2万円を超える靴が高い靴だとしましょう。
個人的には1万円は高い靴という認識ですが、最近靴屋に行くと一足1万円は普通になってきているような気がしているので…。そんなことないですかね?
僕はニューバランスが昔から好きなので良く履いているのですが、1万円はゆうに超えてしまうので最近は買っていません。高いよね本当に。
あとは有名なブランドが出している高級なスニーカー(一足10万円以上する)とかもありますが、高い靴と言えばやはり革靴。
高いっすよね革靴。これまで何足か買っていますけど、毎回値段を見てビビっています。
高級な革靴といえばmade in Japanよりも海外ブランドのイメージがありません?
フェラガモとか、ルブタン(革靴ではないけど高級っすよね)とか、メンズだとサントーニ、ジョンロブ等々。
一足10万円は当たり前で、あとは天井しらず。ここにワニさん革だとマジで引くような金額になるのも見たことがあります。
あまり女性ものは詳しくないですが、高い女性の靴と言うとやはりルブタンが出てきます。
あの赤いソールは何度見ても美しい。ぜひとも踏まれたい。。。
とはいえ、いくらなんでも高い靴を履きなさいという記事を書いているからと言って、10万円以上するような靴を履きなさいと言っているわけではありません。
リボ払いや借金をしてまで買いましょうなんて口が裂けても言えません。それはやめましょう絶対に。
ですが、一度は履いてみたい高い革靴。僕だってジョンロブとかフェラガモとかベルルッティの革靴を履いてみたい。革舐めたい…。
そして男性の皆さんならもしかしたら聞いたり、見たりしたかもしれませんよね。
ビジネスマンなら高い靴を履くべき
みたいなワード。意識高い系の記事とかさ、なんかあるじゃないですか。
僕はこういった記事やワードを目にした時に思っていたのは
高い靴ってあれでしょ?さっき書いたいわゆる有名なブランドのやつでしょ?みたいな。
なんか靴の先がとんがったちょいワルオヤジ的なあれでしょ?みたいな。
ソールが赤くてヒールがピンってなってるやつでしょ?みたいな。
とにかく超偏見で見てました。笑
それまでは靴なんて、疲れなくて軽くて柔らかいやつが良いに決まってるじゃん立ち仕事だし。
という感じで気にも留めていませんでした。
そんな僕がどうして今「高い靴を履きなさい」なんて書いているのか。
そしてどうしてオススメするのか。
高い=良いから
ぶっちゃけますけど、本当にこれなんですよ。
高い=良いんですよ。
身も蓋もないんですけど、結局高い物って大体良いんですよ。
高けりゃ良いなんて考えは浅はかですけど、相対的に見て物は高い方が良いんです。真理です。
安いコートよりも高いコートの方がおしゃれに見えるし防寒性も高いし
安い包丁よりも高い包丁の方が切れ味良いし
安い洗濯機よりも高い洗濯機の方が時短もできるし、QOL爆上がりするんです。
当然安くて良い物だってたくさんあります。
個人的にはユニクロの下着やヒートテックは昔からずっと愛用しています。助かってます。
それでも高い方が良いんです。しゃーない。
今回は靴という物ですから、一度騙されたと思って高い靴を履いて見てください。特に革靴。
びっくりするくらい違いが出ますから。とりあえず僕に騙されて見てください。後悔させません。
そんなに言うなら僕が履いている靴はいくらなんだい?となるでしょう。
正直に答えます。
仕事用は2足あるんですけど、一足は4万円。一足は7万円です。
もっと高い靴もありますが、当時の僕には超がつくほどの高級な靴です。
ちなみに両方とも国産です。購入して6年と7年になります。
平均して一足5万円…安いという人もいれば高いという人もいますよね。
購入当時は流石にポンと出せる金額ではありませんでした。値段も値段だし、今ほど収入もなかったですから。
それでも購入して良かったと思っています。今でも休みの日以外毎日履いています。
購入してから6年も経っていれば十分元が取れたと思っていますし、まだまだ現役ですので安い買い物したなと言えますが、買う時はやっぱり躊躇しました。
今も履けるし、足に馴染んできて履き心地も最高ですから良い買い物したなと思っています。
とは言え値段が値段ですからね。「はいはいオッケーこれにします」なんて安易に言えませんでした。
いわゆる有名ブランドの靴も試着しましたし「ちょっと考えさせてください」て言って買わずに帰ったこともあります。笑
それでも僕が高い靴を買って良かったなと思うことができて、こんな記事を書いている理由。
それを教えてくれたのはお客様でした。
お客様から教えてもらう、育ててもらう
下っ端で修行の身だろうが、役職がつこうが独立をしようが…どんな立場にいても僕らはお客様から学ぶことばかりだと日々実感しています。
僕がお客様に出会ったのは26歳の頃某銀座のイタリアンレストランで働いていた時のことです。
ある日ディナー営業で接待を担当することがありました。
某一部上場企業の会長の接待。注文頂いている料理もお店の一番高いコース。もちろん飲むワインも高価なワインを事前にオーダーされています。
上場企業の会長ってどんな人なんだろう…怖い人だったら嫌だなと思いながら段取りを確認していると、なんと一番早く会長が到着したとの情報が入ってきました。
接待の担当は僕ですから、挨拶をするために個室に向かいます。
「本日はありがとうございます。担当いたします渡邉です。」と簡単に挨拶。するとその会長は
「渡邉さん、君は…靴は好きかい?」と聞いてきました。
一瞬時間が止まりました。え、靴?靴?靴だよな?なんだそりゃと思い
「靴ですか?あまりこだわりはありませんね」とその時思ったことを伝えました。
もちろん好きなブランドはありましたし、いつかは買ってみたいな〜なんて憧れているブランドもありました。
ですが、そこまで好きかというとなんとも言えません。
仕事用の革靴はとりあえず歩きやすくて疲れない靴であればなんでも良いし、休みの日に履く靴はどうでも良いや。というのが本音です。
その心の声すら会長は見抜いていたのでしょう。
「サービスマンとして生きていくなら革靴は良いものを履きなさい。あとスーツとシャツもね。」
と言いました。
「え、なぜですか?」
と聞こうとした途端会長以外の方も来店したのでその時は聞くことはできませんでした。
接待が始まっても会長に言われたことが頭から離れず、どうしてそんなことを言ったのだろうとずっと考えてました。
会長がお化粧室に行くために席を離れたタイミングで聞きに行こうかと思っていたくらい頭から離れませんでした。
「革靴は良いものを履きなさい。」皆さんの足元を見ると確かに会長をはじめ良さそうな靴を履いています。
革靴にそこまで詳しくない僕でも、革の艶や光の跳ね返り方から伺えるにとても高価なものであるのは間違いありません。多分ですが。
でもこの人たちはお金がたくさんあるからなぁ。くらいにしか思ってませんでした。見栄を張りたいってのもあるだろうし。
そう思いながら接待は無事終わり、帰りのタクシーの手配も完了。
もし余裕があれば会長に真意を聞きたいなと思ってタイミングを伺っていたら、会長からこちらに来てくださり
「渡邉さん、また来るからね。今日はありがとう」とだけ言われサッと帰られました。
あーチャンス逃したなぁなんて思っていたと同時に、会長に言われたことがずっと頭に残り続けその日の営業はモヤモヤしたまま終了。
家に帰っても言われたことが頭から離れず、思い切って次の給料が入ったら革靴を買いに行こうと決めていました。
それから事あるごとに
「高い靴 ブランド」
「高い靴 メンズ」
「革靴 有名ブランド」
とGoogle先生に協力を仰ぎ、色々と靴について調べていました。
ひたすら調べていると共通の言葉に行き当たります。
「良い靴はどんどん自分の足に馴染んできて身体の一部のようになる」
僕は野球を長くやっていたのでこの言葉の意味はすぐに理解できました。
野球に使うグローブやスパイクもきちんと手入れをして大事に使うことによって自分の身体に馴染んできます。
嘘のように聞こえるかもしれませんが、きちんと手入れをして長く使っていると、本当に肌に吸い付いているかのように自分の身体の一部になるんですよね道具って。
だから他の人の道具に触れると違和感しか感じないんですよ。何か違和感みたいなものを感じます。
なので新しいグローブやスパイクを買った時はまず長い時間身につけて感覚を身体に覚えさせることからやっていました。
ちなみにイチロー選手は自分の道具は他の選手にも触らせないほどその繊細な感覚を大事にしていたとのこと。
そしてあるテレビ番組に出ていた時にこのようなことを言っていました。
「野球が一番上手くなる近道は道具を毎日手入れすること」
これ、スポーツをしていた方は頷けると思います。
野球だけでなく色々なものに当てはめる事ができますよね。サッカーでも剣道でもなんでも。
そして今回であれば靴に当てはめることができます。
自分が仕事中に使う物を愛情を込めて手入れをする。大事なことですけど意外と忘れがちですよね。
そんなこんなで待ちに待った休日。僕はもちろん靴を買いに靴屋さんへ出かけました。
百貨店の紳士靴エリア。見たことあるものからないものまでよりどりみどり。え、これ10万円するの?なんて靴もありました。
良い革靴は高い…知ってはいましたけど、やはりいざ買おうとなるとビビりますね。一応手に取ってみましたけど。笑
店員さんを捕まえ、予算はこのくらいで、色は黒で…とイメージを伝えたところ、3足候補を出してもらい試着することに。
まず思ったのが革がとても硬くて靴自体が重たいこと。自分がこれまで履いていた靴は軽くて革が柔らかいものが多かったので、お世辞にもこんなのに革も硬くて重たい靴に価値があるのか?意味がわからん。と思っていました。
ですが、そんな疑問を察したのか、店員さんこうお話ししてくれました。
「確かに最初は硬くて履きにくいし馴染むまで時間がかかりますが、徐々に自分の足に馴染んできますよ。良い革靴はきちんと手入れをしたら10年は履けますからね」
とのこと。
え、10年?まじすか?10年…てことはもし買った靴が10万円だとしたら単純計算で1年で1万円でいいってこと?なにそれ?
と単純で生きているO型代表(世のO型の皆さんすみません)の僕はその言葉を真に受け入れ試着を続けます。すると店員さんに
「お客様のお仕事は接客業ですか?」と聞かれました。
多分平日に私服で百貨店にくる人は大体同じような匂いがしたのかもしれません。
「実はお客様に良い靴を履きなさい。と言われたんです。それでちょっとというか、だいぶ背伸びして買いに来ました」
それを伝えると
「それは素敵なお客様に出会いましたね。ましてやお客様のアドバイスを受けて買いにくるお客様も素晴らしいです」
はいもう心の中で予算あげましたよっと。もし10万円の靴はどうですか?と聞かれたら多分買ってました。
そんな無理する気持ちも察してくれたのか10万円の靴は試着せずにすみましたけどね。笑
そんなこんなで色々と靴のことや革について話しながら自分の足にピタっとハマった靴を探しました。
「うーんこれもいいなぁ」
「あ、これ色っぽいなぁ」
「すげー!これかっこいい!値段もすげー!!笑」みたいな感じに。
と悦に浸りながら選ぶこと2時間…1つの靴を選びました。
国産のメーカーが出している黒色で非常に色気のある靴。
値段は4万円。まずはこの辺の価格帯からいくと良いのだとか。まずは…ね。
ついでにクリームやブラシなど靴磨きセットも一緒に買いました。良いものですからねきちんと手入れしなきゃ。
と、こんな感じで僕は高い革靴と出会いました。
いざ下ろしたての履いてみるとまあ最初は足が痛い痛い。
当時はランチ営業とディナー営業の両方をしていたので、午前の営業は今までの動きやすい靴で、午後の営業は5万円の靴で、という感じで交互に履き替えながら足に慣らしていました。
履き始めて1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月、1年と時間が経ちます。するとどうでしょう。
履けば履くほど、手入れをすればするほど足に馴染むじゃありませんか!
最初は足を入れるのも辛いし足の甲も硬いから痛いし、底も硬いから足裏も痛いし…だったものがもう完全にフィット。ジャストフィット。最高です。
履き始めた時にしゃがむとめっちゃ痛いあの感じもほとんどなくなって、履き慣れてくるとその革の硬さが妙に心地よくてですね。
吸い付くとは言いませんがピタッとくっつくあの感じ…快感です。
という感じで今に至ります。革靴の良さに味をしめた僕はもう一足買い、普段は二足を使い回しています。
最初は痛い革が馴染んでスッと履けるあの瞬間も好きなんですけど、それよりも靴を手入れする時間がすごく好きになりまして。
いつも家の玄関で手入れをするんですが、ジャズを流しながら磨いてます。笑
いつかは履いてみたい憧れのブランド、ベルルッティはなんとシャンパーニュで靴を磨くイベントまで開いています(今は分かりませんが)
しかもその銘柄はクリュッグだとかなんとか。ほんまかいな。
実際にベルルッティの店舗の人に聞いたところ
銘柄がクリュッグであるとは言っていませんでしたが、シャンパーニュで磨くのは事実だそうで、最後の仕上げにほんの一滴だけサッとつま先を磨くんだそうです。カッコ良すぎる。
初めて高い革靴を買ってから時間が経っていますが、もちろん今も現役で履いています。かっこよくて履くたびに見惚れています。
そして履く瞬間に自分の仕事スイッチを入れます。ポチッとな。
「良い革靴はきちんと手入れをしたら10年は履けますからね」
あの時の店員さんの言葉がよくわかります。靴底も何度も変えて履き続けていますが、この靴はきっと10年、15年、それ以上履けるだろうと思っています。
確かに最初の投資金額は高いです。いきなり5万円以上の靴を買いなさい。とは強くは言えません。
ですが
革の質、履き心地、自分に気合を入れる瞬間や靴を磨くと共に自分を磨く時間。
これに勝る自己投資はなかなかないのかなと思っています。
良い革靴を買い、手入れを続ければ10年履けると断言できます。
男性諸君ぜひ高い革靴を買いましょう。そして磨きましょう。
女性もぜひ一足僕に騙されたと思って良い靴を買ってみてください。
男性ほど多く履く機会はないかもしれませんが、履く時気分が高揚すると思います。
最後にオルガ・ベルルッティの名言を一つ
靴を磨きなさい。そして自分を磨きなさい。
ではまた。