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コラヴァンという道具から見た可能性

2021年8月9日

2021年10月加筆。

ワインセラーが欲しい…どうもサービスマン渡邉司です。

いきなりですが実は僕ワインセラーを持っていないんですよ。

これいうといろんなところで物議を醸すかもしれませんが、個人的に今は必要に感じていない。という理由と

そもそもそんなに管理するほどワインを持っていない。

というのが持たない最大の理由なんですけどね。

ソムリエ的観点から言えばあるに越したことはないかなと思っています。夏場とか特に心配ですし、冷蔵庫に入れるのもちょっとねぇ。って思いますし。

ですが現時点での僕個人としては「今のところは必要がない」かなと。

そもそも高いワインをそんなに持っていないってのもありますし、本当に大事なものは某会社のレンタルセラーに預けてあるのと(それでも10本ほど)

あとはそこまで広い家に住んでいないので、場所を取ってしまうのも置かない理由の一つです。これがもし仮に広い家に引っ越したら買うかもしれません。

それでもそこそこ良いワインが家にあるのも事実なので夏とか不安だなぁ。と最初は思っていたのですが

ここ最近家にある結構古い古酒を勢いで開けて飲んだみたところ、全くヘタれずにいたので多分いらないなと(ボルドーの良いやつとかあればこれまた話は変わるのですが)

あまり良いヴィンテージではないのでヘタレてるかなと思ったんですけど、まだまだいける印象でした。

勝手な解釈をしていたのです。そう、今までは…。

こんなにもワインセラーいらないよねぇ。なんて書いてますが

実は最近欲しいと思っています。笑

あぁ、これくらいのが置ける家に住みたい…

おいおい冒頭の長ったらしい話はどこ言ったのや。

と思っているそこのあなた。僕も書いてて思っています。自分で自分の意見を真っ向から否定します。

いやあれなんですよ、ここからが本題なんですけど、今家にコラヴァンがあるんですよ。

家で使っているのはまた違うやつですが。

しれっと書きましたけど、あの秘密兵器が家にいるんですよ。

細かい説明はここではしませんが、初めて聞いた方は「コラヴァン ワイン」で検索してもらうと出てきますから一度調べてみてください。

本当ならリンクを貼ったりもしたいのですが、権利の関係上どこからどこまでが白で黒なのか曖昧なのでここでは貼りません。

実は日本にコラヴァンが入ってきた最初の方に使ったことがあるんですよね。今はアルゴンガスの認可が下りてコラヴァン熱が再燃している人も多いかと思いますが、当時はアルゴンガスの認可が降りていなくて普通の窒素ガスだったかなぁ。そんな記憶があります。

で、そんなコラヴァン黎明期に使用した感想は

渡邉司
やべえなこれ…

というのが正直な感想でした。

当時のお店ではムートンのセカンドや、マルゴーブランなどをコラヴァンを使用してグラスワインとして提供していたんですよね。すごい時代がきたものだ。とワイン初心者ながらに思った訳です。

元々業務用にエノマティックとかありましたから、酸化させずに高級ワインを飲むことができる。というのが徐々に流行り出した頃にコラヴァンの登場。そりゃあ飛びつきますよね。

今ではモデル11?くらいまで出てますし、スパークリング用も出てますからどんどん高級ワインが身近になってくると思うので、従事者としては高級ワインを楽しむ非常に良い機会や時間をワインラバーに提供することができるなぁと嬉しく思います。

もちろん色々な課題はあるんですけどね、古酒にはあまりお勧めしないのと、天然コルク以外のもの(テクニカルコルクや合成コルク)に使うとボキッと折れる心配あり。あとはスクリューキャップにも使用不可(今はスクリューキャップ用のコラヴァンのストッパーもありますが)

というのが難点ですが、勝手な解釈ですが、コラヴァンを使って飲むワインは天然コルクが多いのかなと個人的には思うのでそこまで気にはなりませんけどね。

実際にコラヴァンを使用して家飲みをしていますが、これがまた良い仕事をしてくれるんですよ。

仕事から帰ってきて寝酒に一杯とかいいですし、貴腐ワインにだって使用しても良いですし、ちょっと良いマールとかにも使用できます。

ただ少し面倒ですが、ワイン用はワイン用で、貴腐ワインは貴腐ワイン用のニードルで。と僕は使い分けています。

このニードルの使い分けや手入れなどがきちんとできればこれほど素晴らしい道具はないと思っています。

あとはInstagram用にワインのテイスティングコメントを書くのにも役立っています。基本は高いワインに対して使うことが多いので一杯に対して向き合う時間が増えました。

先ほども書きましたアルゴンガスが酸化から守ってくれるのですが、厳密には少し変化すると言う人もいれば、コラヴァンを使って半分以上飲み、一年くらいそのままにしてもほとんど変わらなかった。なんて意見もありますから、使うワインの質も関係してくるでしょうけどね。

僕個人の使ってみた感想としては、コラヴァンを使用してグラス3杯くらい(1杯100ml)ならほとんど変わることはないのかなと思います。

それでも数ヶ月と跨いで使用はしていないのでまだ完全に持ちます!とは言えないのですが…

高級でも飲みたい時に飲むのがワイン。と都合よく飲む理由を作っている僕としては、例え一杯だけでも一日の終わりに素晴らしいワインが飲めれば幸せなのでバンバン活用しています。

そんな感じでコラヴァンがあるおかげで少し良いワインを買い足そうかなと思っているんですよね。

価格にして1万円〜を月に2本くらいのペースですかね、多分普通に決行します僕の性質上。笑

そうすると必然的に保存する場所が必要となってくる=セラー買うか。

なんて流れになっています。

うーん悩む。あればあるでたくさんワインは仕入れるでしょうし、なければないでうまくできてしまうから本当に微妙なところです。

セラーのセールしてます!という情報を見た瞬間ポチりそうなのでしばらく僕にセラーの情報は与えないでくださいカモになります。笑

こんな僕も簡単にカモになるくらいコラヴァンはソムリエ的観念から見ても非常に素晴らしいツールとなっていて、今後どれくらい普及していくのか楽しみです。

そういえば最近はお手軽版?も発売したみたいですね。

これは一度コルクを抜いたり、スクリューキャップを取らなきゃいけないみたいですね。

通常のコラヴァンはキャップシールも外さずに使えますから、こちらの方が手間ですが、一応4週間は持つとのことが書いてありますので十分重宝しそうですね。

このようにコラヴァンの普及によってより気軽に高級ワインが家庭で楽しめる機会も増えることでワインラバーの皆さんの舌の経験値が上がることを個人的には期待というか…期待というと上から言ってる感じで嫌なのですが、あえて期待と書かせてください。

今回のコラムの趣旨と外れてしまうのでこの続きは次回にしますが、ちょっと次回予告としてさわりだけ。

舌の経験値が上がるということはそれだけ僕ら従事者に対する視線というか期待も上がるわけです。

今は特に世の中の情勢的にあまり大っぴらに外食はできませんし、そもそもお酒の提供ができないという世知辛さも相まって、より外食をすることや美味しいもの食べたり飲んだりすることや時間に価値を見出すことが増えると思うのです。

そんなお客様の大事な瞬間のために僕らがしっかりと勉強し何が求められているのかをきちんと伝えられるようにしなくてはなりません。

アスリートではありませんが、期待が大きい分求められることは多くなります。

仕事としてお金をもらう以上勉強は欠かせません。

そして勉強=準備です。準備がきちんとできていればどんな状況でもしっかりと対応ができるのではないでしょうか。

そんなことをこのコラヴァンを通し考えてみました。続きはまた来週。

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渡邉司(Watanabe Tsukasa)

銀座、西麻布などのレストランにてマネージメント業務やソムリエ経験を生かし、レストラン経営コンサルタントとして独立。 現場に立ちながら他会社のワインリストの作成やスタッフ教育など人材育成にも力をいれる。 芸能人のマネージャー経験もある変わり者。 J.S.A.認定ソムリエ、HRS協会認定西洋料理テーブルマナー講師

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