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飲食業の仕事(ホール編)

どうもこんにちは。

しばらくは仕事シリーズと題しまして

飲食業でのホール業務(居酒屋やファミレス等々色々な業態)について少し書いていこうかなと思います。

開店前の作業とかも書こうかなと思ったりもしたのですが、それはまとめてレストラン編で書こうかなと。

細かいこととか色々ありますからね。

ホール編、マネージャー編、ソムリエ編的な感じで描いていきたいと思います。

あとは番外編というかレストラン編も書きたいなと。

お店の業態とか方針とか様々ありますのでここは僕なりの見解と経験から書いていきます。

色々なことを色々な人から聞いたりすると思いますので自分にとって良いものを全て絡めてやっていただくのが一番良いかなと思います。

では早速ですがホール編の仕事です。

基本的にはお客様のお出迎えから始り→人数確認→禁煙喫煙の希望(喫煙できるお店の場合)→お席へのご案内→オシボリやメニューを渡しざっくりとしたお店のルール説明→オーダーテイク、料理やドリンクの作成提供→お会計にお見送り

というような仕事になります。ほんとざっくりですけどね。

書いてしまえば非常に簡単なんですよホールって。

難しく考える必要はなくて

お客様が来て案内していい感じに説明して料理とかドリンクとか出したりして会計しておしまい。

ほんとこれだけです。

もちろんこれだけで済むわけはないので難しさとか辛さとかやりがいがセットでついてくるんですけどね。

では、いかにしてこの単純作業でやりがいを持って働くのか。

少し細かく業務ごとに書いていき

こんな長時間労働低賃金の飲食業で頑張って生きていくのか。

それを少しだけコツを書いていきましょう。

まずはお出迎えです。予約があるお店でしたら時間を見ながら

「そろそろ〇〇時に予約しているお客様くるかな」

なんて思いながら待っているかと思います。

そしてお客様が来店しました。まずは「いらっしゃいませ」とか「こんばんは」と挨拶をします。

そして「ご予約のお客様ですか?」と予約の有無を聞きます。予約をしてあればそのまま予約名を聞き席に通します。

予約がなければ席が空いているのか、あるいは通すことができないのかを素早く判断します。

空いていれば大丈夫ですが、空いていなければお客様は他のお店を探さないといけません。その時間を少しでも長くとってもらうために基本的にはお店の空席状況は把握しておくのが良いかと思います。

では予約のお客様だとしましょう。予約のお名前を伺いし、人数が揃っていればそのままお席へ通します。

2020年4月から始まった改正健康増進法により、色々なお店で禁煙喫煙がしっかりと線引きがされていることはほとんどのお客様が知っているとは思いますが、店内禁煙のお店でしたら一応タバコ吸う人は外に灰皿がありますなどと言ってあげると親切かなと思います。

店内での喫煙が大丈夫または喫煙室を設けてあるお店はお席で喫煙が大丈夫なのか喫煙室があるのかを伝えてあげると良いかもしれません。

できれば予約の時に禁煙喫煙なのかどうかを聞いてあげるとスムーズにいけますからそちらも頭の片隅に入れておいてください。

さて、お席に案内しました。そうしたらだいたいの人はカバンなどの荷物を持っているかと思います。

荷物を入れるカゴがあるなら場所を教え、ないならカゴを持ってきてあげると良いでしょう。

次はオシボリを渡します。ではここで問題です。

人数が3名で男性2名、女性1名だとします。オシボリはどの人から渡すのが良いでしょうか。

……

……

もちろんわかりますよね?

そう、基本的にはレディファーストですので女性から渡すのがベターです。レディファーストは飲食店だけでなく日常生活でも当たり前にできるようにしましょう。これはまた別の会で。

オシボリを渡したあとはメニューを出してあげたり、最近はタッチパネル式のメニューも増えてきましたから使い方をざっくり伝えます。

僕ならまずドリンクメニューのページを開いてあげたり、今月のおすすめの食べ物をサラッと言います。

例えば

「今週からサンマが入荷しました。新鮮な刺身で提供していますのでよろしければ」

みたいなことを伝えます。ここは時間をかける必要はなくサラッというのが必要です。

なぜならお客様の関係性は様々です。

同僚同士なのか、普段から仲の良い友人なのか、もしかしたら軽い接待なのか…等々お客様が利用している「目的」は様々ですので、なるべく時間をかけずに物事を進めていくのが大切です。

そしたら一旦その場を離れます。

もちろん「とりあえずビールで」というお客様もいますからそこはきちんと判断を。

その間にもお店は営業を続けていますので大変そうなスタッフはいないか。他のテーブルでオーダーをしたがっているお席はないのかなど店内の様子もきちんと見ておきましょう。

さて、そうこうしている間にもしかしたら乾杯の飲み物が決まったかもしれません。早速オーダーテイクにいきましょう。

お席に伺いオーダーを聞きます。まあここは特に意識することはないので、オーダーを間違えないのを最優先しましょう。

さて、乾杯のオーダーをとりドリンクを作るところに通す、または自分で作りにいきます。

ここで大事なのは提供時間。できればファーストオーダーは3分以内に提供する方が望ましいです。

もっと早ければなおよし。飲み物は早く丁寧に出すに限ります。

乾杯のドリンクをお席に持っていったあとお客様のパターンとしてだいたい2パターンあります。

一つはドリンクが来た時に食べ物をオーダーするパターン。これは出してそのままお客様から「食べ物の注文もいいですか?」と多分言われると思いますのでそのままオーダーを取りましょう。

さて、二つ目は乾杯をしてからオーダーが入るパターン。この若干の間って僕苦手なんですよ。笑

一瞬その場を離れるのはもちろんなんですけど、乾杯終わった瞬間に「オーダーいいですかー?」と言われるパターンと少し飲んでお話ししてからオーダーするパターンとこれまた別れるんですよね。

もちろんタイミングよくお通し的なものが来れば「お通しの〇〇です。よろしければおつまみご注文いたしますか?」なんて聞けますけど、まあ全部が全部タイミングよくいくわけはないのでそこに期待しすぎるとやられます。笑

なのでここは一瞬その場を離れてまた少し周りを見渡しましょう。先程も書きましたが困っているスタッフや持ち場があるか。そしてそのヘルプ具合に自分は必要か、それとも他のスタッフで対応できるのかを判断します。これもなかなか難しいですけどね。

では、タイミングよく料理のオーダーが取れたとしましょう。

枝豆とかサラダとかパテとかいわゆるすぐ出るおつまみ、冷前菜から

唐揚げやフリット、アヒージョなどの温かい前菜

メインとなる肉料理や魚料理。わかりやすくいうと時間がかかる料理ですね。食べたい料理は様々ですからね

一旦オーダーをもらってキッチンに通したあとは取り皿や必要な調味料…醤油とかオリーブオイルとか色々ですね。なるべく必要なものをお席にお持ちしておきます。

あとは料理が来るのを待ちます。当然飲み物がなくなりそうなら追加のオーダーを聞きにいくのは忘れないのと、お店が円滑に回れるようにしっかりとスタッフ同士のコミュニケーションを取るのは忘れずに。

では、徐々に料理が出てきたとします。サラダが来たりカルパッチョが来たり唐揚げだったり…

取り分ける必要があるものなら取り分ける用のトングを用意したり、新しいお皿を持っていくなり都度都度臨機応変に対応します。

そして基本的にはできたものから順番に料理は出てくるのでお席の雰囲気を見ながらお客様に声をかけること。

例えばよくあるのが大皿に乗った料理(唐揚げとか)で最後の一個だけ残っていることって結構あるじゃないですか

そういう時には「そろそろ次の料理がきますのでお皿お下げしますよ」とか「どなたか最後の一つ取っていただいてお皿下げちゃいますね」

と声をかけてあげることでいやらしくなくスペースを作ることができたり次の料理がきたときにスムーズにおだしできるわけです。

あとはお話が盛り上がって温かい料理に手をつけないことってありますよね

そういう時は「冷めないうちに召し上がってください」など伝えることで先ほどと同じく食べてもらうことができるかと思います。

基本温かい料理は温かいうちに食べるのがマナーです。そのようにして食べるのが美味しいから温かい状態で出すのであって手をつけないのはやっぱり寂しかったりします。

でもお客様は久しぶりに再会した友人との会話に花が咲いているだけで決して無視をしているわけではありません。

もしかしたらお互いに気を遣って最初に取るのを遠慮しているのかもしれません。

お客様はそれぞれ違いますので、的確にかつやんわりとこちらの伝えたいことを伝える言葉を用意しておきましょう。

それでもダメなら…諦めましょう。笑

いや、決して放棄するわけではないのですが、深入りしすぎるのもあまりよろしくないので確実な答えはないんですよね。難しいですが、そこは慣れていくしかありません。

さて、そのような形で食事の時間が進んでいき最後にお会計が待っています。

お店によってテーブルでお会計をするパターンとレジに直接持っていくパターンがあると思います。

これも難しいのですが、いくつかパターンを出してみましょう。

例…テーブルでお会計をするパターン。

一つ目は友人たちできているパターン。これは普通に渡しましょう。

例えば誰かのお祝いなどできている時もあるとは思いますが、きっと気の知れた間柄ですのでこちらからは特に気にすることはありません。

もし誕生日のお祝いとかをしているのであれば主賓(お祝いされる人)に渡さなければ良いんじゃないかなと。

二つ目は男女できているパターン。

これは基本的には男性に渡すのが良いかと思います。もちろん一つ目の時みたいに女性が男性へお祝いでとか特別なことがわかれば女性に出すのが良いと思いますが、基本的には男性に渡すのがベター。男性にカッコつけさせてあげるのも必要です。

三つ目は接待のパターン。

これがなかなか難しい。接待はゲストとホストという関係性でできていますが、特別な理由がない限りホストに渡すのが良いでしょう。例えば3名でホストが2名、ゲストが1名の場合はホストのどちらに渡すか迷うと思いますが、基本は年齢が上だと見られる方に渡しましょう。

その際に「領収書はご利用ですか」など一言付け加えるとなお良いかと思います。これもケースバイケースですけどね。会社の絡むパターンと個人的なパターンがありますが基本的には聞いても大丈夫かと思います。

それでは次はレジに持っていくパターンでやっていきましょう。

実はこのパターンなかなか難しいんですよ。

一つ目は友人同士。これは先ほどのテーブルパターンの一つ目と同じです。レジでお会計をしましょう。割り勘でお願いしますと言われたら大丈夫なのかダメなのかお店の方針がありますのでそこは方針に従いましょう。

二つ目、男女できているパターン。さて、普通にレジに持ってくるパターンと男性がお化粧室に行くついでに支払うパターンとがありますので、男女で来ているお席は注意が必要です。スマートに支払いたい男性の気持ちを汲みこちらもスマートに案内ができるようにお席の番号とか頭に入れておくと良いかと思います。「あ、お会計終わっているから」なんて言葉よく聞いたりするのではないでしょうか?

三つ目は接待で来ているパターン。これも先ほどと同じで基本的にはホストが支払います。直接レジにきてそのまま払うこともありますし、お化粧室に行くついでに支払う、もしかしたらホストの部下が会社のカードで支払い領収書をもらう、そしてゲストがこっそりと支払うなんてパターンもありますので、接待の場合は色々なパターンを頭に入れておき臨機応変に対応しましょう。

そして最後はお見送りです。入り口までいきドアを開けておくのがスマートですが、そのままレジでお見送りで大丈夫とか、外に出てしっかりと一礼するとか。これもお店の方針に従うのが良いでしょう。

終わり良ければ全てよし

よく聞く言葉ですが、意外と間違いはありません。感謝の気持ちを込めてお見送りしましょう。

そしてお客様が席を立ったあとは他のスタッフは忘れ物がないか確認するのも忘れずに。携帯電話や名刺入れが落ちていることは結構頻繁にありますからね。

さて、大変長くなりましたがこれがホール編の大まかな流れです。

最初にも書きましたが、お店によって方針はそれぞれありますのでそこはしっかりと従いましょう。

そしてこれは本当に大まかです。それくらいただのホール業務といっても細かい点はたくさんありますのでまあ直接教わったことのある方はわかるかと思いますが大変です。笑

でもその分やりがいのある仕事だと思っていただけると嬉しいです。

では次はマネージャー編ですかね。

それではまた。

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渡邉司(Watanabe Tsukasa)

銀座、西麻布などのレストランにてマネージメント業務やソムリエ経験を生かし、レストラン経営コンサルタントとして独立。 現場に立ちながら他会社のワインリストの作成やスタッフ教育など人材育成にも力をいれる。 芸能人のマネージャー経験もある変わり者。 J.S.A.認定ソムリエ、HRS協会認定西洋料理テーブルマナー講師

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