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ワインのテイスティング能力の磨き方

どうもこんにちは。

ようやく涼しくなってきましたね。

季節の変わり目は体調崩しやすいのでより一層気を付けたいものです。

そして水仕事をしている人には辛い乾燥の時期もやってきます(あと主婦の方とか)

僕は非常に手指が弱いのでもうハンドクリームが欠かせません。

あの指が裂ける赤ぎれは回避しなければ…。

サービスマンである以上見られる仕事ですから手指も綺麗でいたいものです。

さて、マネージャーの仕事(ソムリエ編)で「飲料の数字管理」について書きましたが

今回はですね、ワインのテイスティング能力の磨き方についてです。

テイスティング能力=ブラインドで当てる。とは僕は思っていなくて

ワインの本質を分析することから、ワインの状態がチェックできる、お客様の提案に的確に応えてあげる

ということを僕はテイスティング能力だと思っていますのでここではこのようにさせていただきます。

もちろんコンクールへの出場を目指すことも大事ですし、ブラインドテイスティングで当てることも大切。

でもやはり実際にお客様と向き合って営業するわけですからまずはそちらを…というのが現場主義である僕の考えですので。

あと余程のスターでもない限り基本は現場だけで過ごすのが普通なのでね。

さて、このワインの

多分ワイン開けてからどのくらい持つのかわからない…。開けたら早く飲み切ったほうがいいんでしょ?

と思っている方が多いと思うのですが。

結論から言いますと

「一本一本わからない」

というのが答えになります。

もちろんスパークリングワインは泡が抜けてしまうという目に見える違いがありますからわかりやすいですが

スパークリングワイン以外はどのようにして判断すればいいのか?

それを説明する前にワインがダメになった状態

つまり酸化しているという状態がどのような状態か分からなければいけないと思いますので酸化とは何か?これを説明しましょう。

酸化とは?これはワインが酸素に触れて起きる現象です。もしかしたら経験があるかもしれませんが

りんごをそのまま置いておくと少し茶色っぽくなっているのを見たことがありませんか?そしてそのりんごを食べるとあのフレッシュ感がないのを経験した人はわかるかもしれません。あれが酸化です。

ワインに限らずですがあの現象が色々な物質に起こります。もちろんウイスキーやブランデーなどのハードリカーにも。

わかりやすいのは香りですかね。ワインにある華やかな香り(いい香り)が少しずつしなくなってきて、ひどくなるとツンとした香りがして不快というか酷くなるとお酢のような匂いがします。

もちろんそこまでの状態以前にお客様に出してはいけないので酸化とはどういう香りなのか実験するために取っておいて状態を確認するといいでしょう。

では実際の現場だとどうやってその感覚を養えばいいか。一番の近道は毎日テイスティングをすることです。

できれば同じ時間に同じワインをテイスティングすることですが、現場にいるとなかなかできることではないので自宅でやるのも一つの手だと思います。

酸化は安いワインだろうが高級ワインだろうが起きるので、スーパーなどでお手軽なワインを購入し

毎日少しずつ飲みながら経験するのが一番良いかなと思います。

僕も昔は酸化やブショネが分からなかったので、安いワインを購入しそのワインのテイスティングノートを書きながらやっていました。

そうすれば1日目と2日目、4日目の違いなどを読み取りながら勉強もできますから一石二鳥です。

それを毎日毎日地道ですが繰り返していくとある日突然

「あ、これ多分酸化だ…」とわかるようになってきます。この自分で気づくのも大事なポイントで、身銭を切って学ぶことが後々の力になってきます。

必ず結果が出ますので気長にやっていきましょう。ちなみに僕は本当にセンスがなく「お前向いてないな」と毎日言われながら泣きながらやっていましたが

今はこうやってこれでご飯食べていけますから、不思議なものです。

努力は報われるとは必ずしも言えないですし、間違った努力は実りませんが。

正しい方法で行う努力は必ず結果が出ます。頑張りましょう。

では、本日はこの辺で。

10月からは毎週月曜日に更新します。

 


バイブルです。

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渡邉司(Watanabe Tsukasa)

銀座、西麻布などのレストランにてマネージメント業務やソムリエ経験を生かし、レストラン経営コンサルタントとして独立。 現場に立ちながら他会社のワインリストの作成やスタッフ教育など人材育成にも力をいれる。 芸能人のマネージャー経験もある変わり者。 J.S.A.認定ソムリエ、HRS協会認定西洋料理テーブルマナー講師

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